【書評】真のバリュー投資家になるまで【実際これで4,000万運用】

こんにちは。最近長期投資をする上で重要なポイントを改めて洗い出しています。ガイ・スピア著の「勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語」がかなりおすすめです。

勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語
パンローリング株式会社 (2015-11-11)
売り上げランキング: 97,354

ハーバード大学を卒業し、ウォーレンバフェットとの食事会を6,500万ドルで落札した元ヘッジファンドマネージャーであり、長期投資家の自叙伝です。

この記事では実際に自分の投資ルールでも適用している考え方やルールを抜粋して紹介します。

こんな人におすすめ
  • 短期トレードより長期投資に興味がある
  • 成功した長期投資家の考え方や習慣を知りたい
  • 具体的な運用ルールやツールを知りたい

喧騒から物理的に離れる

Shutterstock 380229919

長期投資家において重要なのは、喧騒から離れる事です。正直東京はさまざまな雑音や誘惑が多すぎです。ガイスピアは著書の中で投資環境を整える重要性に関して、多くのページを割いています。

チューリッヒは、心安らかに暮らすことができる場所だという印象を受けた。静かで、心地良く、若干退屈と言ってよいほどあまり何も起こらない。ここならば、不要な騒動に巻き込まれることなく家族と仕事に集中できる

周りの考えが浸透するリスクがないため、無理なく群衆の逆を行くことができる。また、みんながよく立ち寄るところでもないため、訪問客も少ない。友人や親戚など、本当に大事な人たちは来てくれるが、それ以外の人にあまり時間を割かなくてすむ。

喧騒から離れるメリット
  • 雑音により判断がブレる可能性が減る
  • 無駄なことに時間を割かずにすむ
  • 本当に大事な仕事と家族に集中できる

株価はできるだけ見ない

Shutterstock 1196613346
投資を始めるとどうしてもやってしまいがちな、頻繁すぎる株価チェック。僕も5分おきにスマホを開いては、含み損益に一喜一憂していました。

余計な雑音が私の貧弱な脳に与える影響をもう少し考えてみる価値はある。あまり頻繁に株価をチェックしていると、行動を誘う声に抵抗するだけで脳のエネルギーを浪費し、限られた意志の力を使い果たしてしまう。精神力が乏しい資源だということを考えれば、もっと建設的なことに使うほうがよい

投資家は利益を得た喜びと比べて、同等の損失には二倍の痛みを感じることが分かっている。それならば、自分が保有する銘柄(あるいはマーケット全体)が下げたのを見たときに起こる感情の嵐から脳を守らなければならない

株価を頻繁に見るデメリット
  • 限りある「意志力」が無駄に消費されてしまう
  • 含み損を抱えた時に、「感情判断で狼狽売り」につながる
  • 財務分析などの本当に「大事なことに時間が割けない」

取引時間中に取引しない

Shutterstock 377247718
あなたが長期のバリュー投資家ならば、取引時間中に取引してはいけません。
取引時間中に、素晴らしいプラス材料がでる。高値でジャンピングキャッチ、この形で何度失敗したかわかりません。

特に投資家初心者は、場中のチカチカするティッカーコードや、CNBCを見るとどうしても売買したい衝動にかられます。

銘柄コードが目の前で点滅し、ニュース速報の電子音が注目を引く。そして、すべてがそれ以外の何かにリンクしており、知らないうちにこの情報の冥府から抜け出せなくなってしまう

バフェットはアメリカン・エキスプレスやコカ・コーラの無意味な株価変動に集中することで何十億ドルもの利益を上げたわけではないのだ。

長期投資に最適な部屋にする

Shutterstock 148378691
長期投資においては、企業が持つ本質的な競争優位性を見抜くことが最重要となります。

廊下の一方の端には、電話やコンピューター、四つのモニターなどを設置した「忙しい部屋」を置いた。そして、コンピューターとモニターは、高さが調節できる机に置き、立ち上がらないと使えないようにした。eメールに返信するのは知的作業ではないが、つい長くかかってしまうことがある。そこで、意図的に座らない設定にした

廊下のもう一方の端の部屋は、図書室と名付けた。この部屋には電話もコンピューターもない。私はできるだけ長い時間、この部屋で作業をしたり考えたりしたいため、温かくて居心地のよい部屋にした

私もスタンディングデスク愛用者ですが、無駄なことに時間を使う癖が減るので、めっちゃおすすめです。

投資する際の「チェックリスト」を用意せよ

Shutterstock 252752203
間違った判断をしないためのチェックリストを用意しましょう。

一章を割く価値がある投資ツールがある。それがチェックリストだ。チェックリストを作る目的は、明らかかつ予想可能な間違いを避けることにある。

チェックリストの本当の目的は、過去の怖い思い出に基づいて作った生き残りのツールとなること

頼りにならない脳が警告サインかもしれない兆候を見逃していないように、最終確認としてチェックリストを使っている。これは、私の判断過程の最後のブレーカー

チェックリストの活用は、ときに幼稚に退屈に見えますが、明らかな判断ミスから守ってくれます。

まとめ

Shutterstock 539805220

この記事のまとめ

  • 喧騒から離れる
  • 株価を見ない
  • 取引時間中に取引しない
  • 投資環境を整える
  • チェックリストを活用する
他にも明日から取り入れられる習慣がたくさん書かれています。例えば...

今日から役立つ知識
  • 資暴落時に株価指数の空売りやオプションを活用すべきでない
  • 統計確率論上、最大50%のドローダウンは覚悟する必要がある
  • 購入後直後半値になっても、最低2年ホールドできる銘柄のみ買う
  • 通勤時間は10分〜20分がベスト
背景にある考え方や、巨匠バフェットから学んだ哲学などが満載です。長期投資家は読んで損のない一冊です。

勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語
パンローリング株式会社 (2015-11-11)
売り上げランキング: 97,354

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。